英国の老舗メーカーAJS

AJSの歴史

イギリスのバイクメーカーとして知られているAJSは、1909年にイギリスで誕生しました。
メーカー名となっているAJSは、創立者だったアルバート・ジョン・スティーブンスという2人のイニシャルにちなんでいます。
イギリス国内においては老舗的なメーカーであり、国内でよく知られているマン島バイクレースを始め、セニアTTレースなど、これまで数多くのレースに参戦し大きな成績を収めてきました。

AJSは世界恐慌の影響を受け、1931年に経営難に陥ってしまいます。
その後、国内バイクブランドであるマチレス社へ経営権が渡り、1938年にはマチレス社によってAMCが設立されAJSのバイクがAMCの看板バイクとなりました。
その後も経営権や権利が別会社へ譲渡されるなどの変遷を経た結果、1974年にAJSの経営権を買い取ったフラフ・ブラウン氏によって現在でもAJSブランドとして維持されています。

AJSの魅力

AJSは、日本のバイクメーカーとは一線を画すレトロなデザインが魅力のバイクメーカーです。
レースバイクとして名を馳せ、イギリス国内では老舗のバイクブランドとしてスポーティなイメージがあるものの、スポーツ性能を全面に押し出さない特徴が多くのファンを引き付けています。
バイクブランドの中には、画期的で刺激的な走りを実現するためにあらゆるテクノロジーを搭載しているモデルがたくさんあります。
しかしAJSはバイク走行をインスパイアしながらも、レトロなトルクやエンジンを最大限に生かし、味わいと雰囲気を存分に楽しめるスペックに仕上がっている点が魅力です。

レトロな仕上がりと言っても、古い旧型のエンジンを積んでいるわけではありません。
AJSバイクが搭載しているのはヤマハOEM製の最新エンジンで、燃費性能は1リットル当たり40kmとハイスペックです。

AJSのフラグシップモデル

AJSといえば、フラッグシップモデルのCadwell125ではないでしょうか。
これはカフェレーサーモデルで、搭載しているエンジンは上記の通りヤマハ製です。
AJSに搭載されているヤマハエンジンは、ヤマハブランドのバイクにも実際に搭載されています。
車種で言うなら、ヤマハの小型ネイキットモデルなどが挙げられます。

Cadwell125は、安定感がバツグンのモデルという点でも人気があります。
リアのタイヤが大きめサイズで、どっしりとした印象を与えている他コーナリングにおいても圧倒的な安定感があります。

AJSのCadwell125は、排気量は124ccと決して大きくはありません。
ボディのサイズは排気量に対しては大きく、サイズだけを見ると250ccクラスのバイクと大きく変わりません。
ボディの軽量化や雰囲気を楽しむという点で、あえて排気量を抑えているあたりがAJSらしいと言えるかもしれません。