バッテリーの点検

バッテリー

バッテリー液の管理

オートバイや自動車の内部を制御する電装機器を動かすのがバッテリーです。
バッテリーはいわば大型の電池であり、内部に電力を貯めてそれを使って各装置を動かします。
最も重要なのがエンジンをスタートさせることですので、バッテリーが劣化をしたり内部の蓄電がなくなってしまうとエンジンをかけることができず、全く何も動かすことができません。

まずバッテリーのしくみについて簡単に説明をしていくと、市販されているバッテリーは大きく「鉛系」と「リチウム系」とがあります。
この違いは、内部に入っているバッテリー液の成分によるものです。

なお鉛系のバッテリーには「MF型」と「開放型」の二種類があり、どのタイプが使用されているかはそれぞれの車種によって異なります。
そのバイクに適合するバッテリーの種類はあらかじめ定められているので、規格外のものを使用するのはやめましょう。

バッテリー液というのはそれぞれの内部に蓄えられている硫酸のことで、腐食性が高く金属を酸化させる力が非常に強いという特徴があります。
そのためバッテリーをメンテナンスをするときに不用意に分解して内部のバッテリー液に触れるのは大変危険な行為です。
万が一分解した液が皮膚に付着してしまった場合は、速やかに大量の水で洗い流すようにし、金属に触れたときには早く拭き取るようにしましょう。

バッテリー液は自然に使用しているとだんだんと分量が減っていきます。
これは内部に蓄電された電流の量が多すぎたとき、含有する水が酸素と水素のガスに分解されてしまうためです。
バッテリー液が減少すると十分な電装機能を果たすことができなくなりますので、日常メンテナンスで規定量以下になっていないかチェックをしていくようにしましょう。

バッテリー液は市販されていますので、適合する種類のものを購入し、補充をして使います。

端子の点検

バッテリーのメンテナンスのもう一つのチェック項目が端子の点検です。
バッテリーには+(プラス)と-(マイナス)極がありますので、そこから赤と黒のコードをつけて本体につないで使います。
端子部分が緩んでいたり、液漏れなどにより腐食をしていると正しく電気が流れなくなったり、火花が飛んでそこから内部で故障が起こってしまう可能性があるため、注意しましょう。

充電状態のチェック

バッテリーあがりなど電力がなくなったときには外部から充電をすることができます。
現在どのくらいバッテリー内に電力があるかを調べるためには専用の機材が必要です。

ただ、機材を使わなくとも、エンジンかかりが悪いときや長い間使用をしない期間があったりすると電力が不足しているということが予測できます。
基本的には減った分の電力は走行中の発電で補われることになっていますが、だいたい2~3年くらいを目安に交換をしましょう。