灯火類の点検について

ヘッドライトの役割

バイクを安全に運転したいのであれば、簡易的であっても点検の方法を知っておくことは有益です。
特に、「灯火類」と呼ばれるヘッドライト、テールライトおよびウインカーは、故障したまま走行すると事故のリスクが非常に高くなります。
それぞれのパーツが持つ特徴や役割などを覚えておくことで、欠かさず点検をしようという意識が高まることでしょう。

ヘッドライトは、バイクの前面にある大きなライトのことです。
ヘッドライトの主な役割は「視界の確保が難しい状況で安全に走行できるようサポートすること」です。
夜間や霧が出ているとき、あるいはトンネルなどの暗い場所を走行する際、ヘッドライトがあることで安心して運転することができます。

ヘッドライトが持つもう1つの役割として、「バイクの存在を周囲の車両や歩行者へ示すこと」が挙げられます。
実際、バイクは自動車と比較して車体が小さく周囲から存在を認識されにくいため、ちょっとした見落としが原因となって事故が発生してしまうのです。
こうしたリスクを少しでも下げるため、道路運送車両法において「日中であってもバイクのエンジンが稼働している間は常にヘッドライトを点灯しなければならない」と規定されています。
ですから、毎回運転する前にヘッドライトが正しく点灯しているかを確認することは大切です。

テールライトの役割

テールライトは、バイクの最後尾にあるライトのことです。
テールライトの役割は「後方を走行する車両に走行および減速を知らせること」にあります。
「常時灯」と「ブレーキ灯」の2つで構成されており、常時灯はエンジンがかかっている間ずっと点灯しています。
このライトを目安として後方の車やバイクは距離感を図ることができるため、追突事故のリスクを減らすことが可能です。

ブレーキのレバーを引くもしくはブレーキペダルを踏むとブレーキ灯が点灯し、テールライト全体としての明るさが強くなります。
それで後方の車両はバイクが減速したことや、停止する可能性があることがすぐに分かるわけです。
常時灯とブレーキ灯のどちらが切れていても追突のリスクは非常に高くなりますから、「作動していないかな」と思ったらすぐに交換するよう心がけておきましょう。

ウインカーの役割

ウインカーは「方向指示器」という正式名称を持つ保安部品で、バイクの前方に取りつけられています。
車体が比較的コンパクトなバイクであればヘッドライトの両サイドに取り付けられていることでしょう。

ウインカーの役割は「周囲の車両にバイクの進路を伝えること」です。
右左折や進路変更などをする際にウインカーが作動しないと、容易に接触事故が起こってしまうでしょう。
ですから、定期的に点検をしてきちんと動作確認をすることが非常に重要です。