スピード王の名を持つアプリリアバイクの特徴

幅広いジャンルのバイクを取り扱うイタリアのバイクメーカー

「Aprilia(アプリリア)」は、イタリアのオートバイメーカーです。
創業は1945年からで、第二次世界大戦の直後より自転車生産をして一躍大企業へと成長しました。

バイクメーカーとして本格的に稼働するようになったのは1974年からのことで、当時人気の高かったモトクロス競技に参加するためのモトクロッサーバイクを製造しました。

このモトクロス世界選手権シリーズは日本でも行われており、日本人ライダーである鈴木都良夫選手が搭乗しています。

1977年にはこのモトクロッサーのレプリカモデルを販売しており、それが大人気となったことにより「アプリリア」という名称もすっかり世間的に知られるようになりました。

「アプリリア」ではモトクロッサー以外にもエンデューロやトライアル、オンロード向けのモデルを次々に開発しており、レース活動にも積極的に参加をしていきました。

全盛期となったのは1980年代で、この時期に開催されたオフロードレースにおいては、アプリリアバイクは常連として表彰台に登場しています。

さらに1990年代になるとレーシングバイクブームが一段落して日常使用ができる実用バイクが人気となるのですが、このときアプリリアは日本向けのスクーターも販売しました。

この時期にモトグッツィやラベルタといったバイクメーカーを買収しますが、短期間のうちに経営戦略の失敗により2004年8月からは別メーカーであった「ピアッジオ」の傘下に入っています。

2005年からはBMWとの業務提携が締結されており、複雑な経営母体となりつつも、世間のニーズにあったバイクを積極的に開発・製造しているのです。

スピード性能と独特の美しいフレームが特徴

もともとレーシングバイクの開発で発展した「アプリリア」では、非常に高い走行性能を持ったバイクを展開しています。

同時にイタリアンバイクらしく非常に高いデザイン性を持っており、機能美と高いデザイン性の両立を果たしています。

販売されるバイクのジャンルが特に限定されているわけではないので、バイクを趣味にしている人全般にとって、とても選びやすい仕様と言えるでしょう。

日本においても正規代理店があり多くのユーザーが利用しているところですが、日本メーカーとは異なりメンテナンス性能にやや不安が残る部分があるようです。

国産メーカーバイクと最も異なるのが燃費の悪さと騒音で、正規品をそのまま購入し、乗り続ける人というのはあまり多くありません。

ほとんどの人がそうした欠点を補うためのカスタマイズを加えて乗用をしているところですが、欠点さえも一つの個性とする熱狂的なファンが「アプリリア」を愛用しています。