イタリア最古のオートバイメーカー、モトグッツィバイクの特徴

イタリア最古のオートバイメーカー

「MOTO GUZZI(モトグッツィ)」は、イタリア発祥のバイクブランドです。
もともとはイタリア国内で最も古い歴史を持つバイクメーカーだったのですが、後に経営統合により買収を受け、現在では同じイタリアのバイクメーカーである「ピアッジオ」の傘下となっています。

経営母体は吸収されてしまいましたが、「モトグッツィ」は世界的に十分な知名度のあるバイクブランドであることから、現在もその流れを踏襲した新モデルが定期的に発表されています。

創業はイタリアのロンバルディア州、コモ湖畔であり、第一次世界大戦時に空軍として出会った3人が終戦後に再開して作ったのがきっかけです。

創業者の名前はジョヴァンニ・ラヴェッリとカルロ・グッツィ、さらにジョルジョ・パローディです。

このうちカルロ・グッツィはエンジニアをしており、車種開発に大きな役割を担ったことから社名として名前が残されています。

ちなみにジョヴァンニ・ラヴェッリはレーシングライダー、ジョルジョ・パローディは富豪であり投資家であったとのことです。

モトグッツィのエンブレムには現在もイタリア空軍の象徴であるアクイラが描かれていますが、これにはきちんと意味があります。
創業メンバーの3人が出会った場所であるということと、レーサーであったラヴェッリが第一次大戦終了の直前に事故で亡くなってしまったことでそれを忘れない、という意味が込められているのです。

堅牢性の高い大型バイクが魅力

ピアッジオに吸収こそされてしまいましたが、モトグッツィというバイクの最大の特徴である「縦置きV型エンジン」は現行モデルまで脈々と引き継がれています。

その代表的な車種として挙げられるのがまず「グリーゾ8V」です。
これはピアッジオに吸収されたのちに基本設計を残してマイナーチェンジをした車体であり、1200ccという大排気量と高回転のトルクとのかみ合わせが高い走行性能となっています。

本体からは2本出しのマフラーが伸びており、さらにサイレンサーから2箇所の出口があるという非常に特徴的なデザインです。

見た目としてはネイキッドやクルーザーに近いのですが、スポーツタイプとしての性能も備えており、高い走行性を体感することができます。

次に最もモトグッツィらしいモデルといえるのが「940カスタム」です。
こちらは「イタリアン・ストリート・ロードスター」がコンセプトとなっており、軍用車のような無骨な見た目とエンブレムが特徴となっています。

いずれも純粋なスポーツ用というよりも「程よく楽しく乗る」ことを目的としており、ヨーロッパ諸国においてはハーレーダビッドソンに並ぶほどの人気があるモデルです。

「V11カフェスポルト」もモトグッツィらしいモデルの一つで、伝統的な縦置きVツインとシャフトドライブがそのまま搭載されています。