世界最古のオートバイメーカー、トライアンフバイクの特徴

イギリスを代表するバイクメーカー

「TRIUMPH(トライアンフ)」は、英国を代表するバイクメーカーです。
日本においても正規代理店が多く出店しており、独特の質実剛健なバイク設計が多くの熱狂的ファンを獲得しています。

トライアンフの創業は19世紀の終盤に遡り、創業者であるジークフリード・ベットマンにより、イングランドのコベントリーで自転車マーケット事業を開始したという長い歴史です。

当時はちょうど自動二輪の技術が世界的に開始された時期であり、間もなく自転車産業からモーターサイクル事業へと展開をしていきます。

バイクメーカーとしてのトライアンフが一躍有名になったのは1907年のマン島TTレースで、苛酷な環境の中でのレースを完走した車体が多くいたということから、次第にバイクメーカーとしての信頼性を獲得していきました。

その後1914年に起こった第一次世界大戦では、トライアンフは約3万台ものモデルをイギリス軍に提供し、それを連合軍が使用したとされています。

軍用バイクにおいて最も重要視されるのが頑丈さと走破性ですが、そのいずれにおいてもトライアンフは優秀な性能を発揮したということです。

しかし第一次大戦直後には他のバイクメーカーが勃興し、技術が急激に進展したことでややトライアンフというブランドは厳しい状況になりますが、そこで新たに開発したOHV4バルブエンジンが、一気に高性能車種の誕生へと導きます。

このOHV4を搭載したのが「R」モデルで、1921年に投入されるも価格面で苦戦をして一時低迷するも、さらに改良を重ねてコストダウンをした「P」シリーズで完全復活を果たしました。

派手さはないが高級感のある伝統的モデリング

「トライアンフ」というメーカーを言い表すなら、「派手さはないが高級感にあふれるモデル」という言葉がふさわしいでしょう。

英国のモーターサイクル市場において老舗として長年存在感を示してきたトライアンフは、スーパースポーツやデュアルパーパス、ツアラー、クルーザーといった大型バイクを多く取り扱っています。

トライアンフの人気車種の一つである「ボンネビルT100」などは、一見地味なネイキッドバイクのように見えますが、実際にはフラッグシップモデルとして世界的に絶大な人気となっています。

実はこの「ボンネビルT100」はもともと「T120ボンネビル」という、1959年に開発販売されたモデルをモチーフにしたものです。

この「T120」はアメリカ合衆国ユタ州ボンネビルで開催されたモータースポーツ大会において、ワールドレコードを叩き出しました。

そんな「世界最速の市販車」のイメージを復刻させたのが「ボンネビルT100」なのです。